スペイン語~hay:”人やモノの存在”や”義務”を表す~

スペイン語

ようきちです。

本記事では,スペイン語の動詞haberの直接法3人称現在形の「hay」についてまとめます。

似た意味を表す別の単語もあるため,用途によって使い分けられるように意識したいですね。

haber動詞

「haber」はいくつかの用法がある動詞です。

1つ目は人やモノの存在を表す「ある,いる」という表現です。英語だと「 there is / there are 」にあたります。この表現で用いられるときは直接法3人称現在形の「hay」の活用形だけです。

2つ目は動作の完了や経験の表現です。英語だと「過去完了 / 現在完了 / 未来完了」にあたります。この場合は主語に合わせてhaberが活用します。

最後に3つ目は一般認識としての義務を表す「~しなければならない」という表現です。英語だと「have to / must」などにあたります。 この表現で用いられるときは直接法3人称現在形の「hay」の活用形だけです。

本記事では1つ目と3つ目のhaberを「hay」という形に限定して用いる表現についてまとめます。

「ある,いる」の表現

基本的な使い方は以下のようになります。

Hay + 不特定の人やモノ + 場所

Hay + 不特定の人やモノ + 時間

場所を表す表現は,例えば

Hay una mujer en la entrada. : 入口に女性が1人います。

英語では There is a woman at the entrance. のようなイメージです。

時間を表す表現は,例えば

Hay una lección en la tarde. : 午後に授業があります。

英語では There is a lesson in the afternoon. のようなイメージです。

重要なポイントは,【hay】は”不特定”の人やモノに関して表現する,という点です。特定の人やモノの存在を表現する場合には【estar】を用います。例えば以下のように用います。

Mi esposa está en la entrada. : 入口に私の妻がいます。

「Mi esposa(私の妻)」は”特定”の人なので【estar】を用います。

「~しなければならない」の表現

基本的な使い方は以下のようになります。

Hay que + 動詞の原形

【que】は様々な表現で用いられますが,ここでは割愛します。

この用法では特定の主語はなく,”広く一般的な慣習や行為などの義務”を表現します。例えば以下のように用います。

Hay que estudiar matemáticas. : 数学を勉強しないといけない。

英語では We all have/need to study mathematics. や Mathematics should/must be studied. などが適当でしょうか。特定の誰かが”数学の勉強”をするわけではなく広く一般的に”数学の勉強”がされるべき,と述べています。(例文ですが,数学(算数)の知識は非常に有用だと思います)

他にも「~しなければならない」のニュアンスで用いられる表現として,

  • tener que + 動詞の原形 : ~しなければならない(have/need to)
  • deber + 動詞の原形 : ~するべきである(must)

があります。(英語は私が現段階で持っているイメージです。違う解釈に触れた場合はアップデートします。)

どちらも主語には特定の人などを想定します。これらに関しては別途記事にまとめる予定です。

まとめ

本記事では,スペイン語の動詞haberの直接法3人称現在【hay】についてまとめました。要点は以下です。

  • 不特定の人やモノを主語として存在を表す「~がある/いる」という表現で用いられる
  • 特定の主語を想定せず,広く一般的な義務を表す「~しなければならない」という形で用いられる
  • 特定の主語を想定する表現には別の動詞が用いられる(estar,tener,deber)

【estar】動詞についてはこちらでもまとめていますので,ぜひご覧ください。

ここまでお読みいただきありがとうございました。他の記事もご覧いただけると幸いです。
¡Adiós!

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